コーチングを受けられた若い女性で、ご自分の幸せについて真剣に向き合って取り組んでいらっしゃる方がいました。
そのクライアントさんは、「幸せになる」とお決めになっていらっしゃって、そのためにはどうしたらいいのか?ということもお考えになり、行動に移されていました。
なかなか「幸せになる意図をもって邁進する」ということはできないものなので、とても素敵な事だなぁと私も嬉しくなりました。
ところが、、、です。
お話を伺っていると、幸せになるための行動を「自分には合わないけど○○しなくてはならない」とご自分決めてご自分に鞭打って半ば強引にしていることが分かりました。
なので、すごくクライアントさんの中で葛藤があって、行動しなくては幸せになれないからするけど、嫌な気持ちが拭えないという状況でした。
セッションが進む中で、その方の目的は「幸せになること」だったということを思い出していただきました。そして、現在の行動はその方が「嫌な気持ちになっている」ということも気づいていただきました。
目的は「幸せになること」なのに、「幸せになるための手段」自体が目的になってしまい、結果的に嫌な事をやっているので「幸せから遠ざかっている」という本末転倒な事態に陥っていたのです。
人は時々、目的に向かうための手段が目的に取って変わってしまいます。
目の前の手段に集中し過ぎて、目標を見失ってしまうのですね。
例えば、ダイエットをしたいと思ってマラソンをすることにしたとします。
目的は体重を減らすという目標をクリアして、やればできるという自信を取り戻すことです。
ところが、マラソンは苦手でやりたくないんだけど、苦手なものだからこそやることによって自信が取り戻せるのだと自分に言い聞かせます。
けれども、やっぱりマラソンは苦手で楽しくないし、続けることは苦痛でしかなくなっていきます。
そのうちに、今日はマラソンに行きたくない、走る距離はこれだけでもいいや、明日はコースを変えたら楽しくなるかも?などと、どんどんマラソンをするか?しないか?どうやったら続けられるか?ということで本来の目的を見失っていきます。
本来の目的は体重を減らすという目標をクリアすることであり、自信を取り戻すことです。
体重を減らすのは食事制限や水泳など別の手段でも達成ができるのです。
また、「体重を減らすこと」は「自信を取り戻すこと」につながりますが、「自信を取り戻すこと」は「体重を減らすこと」以外でも可能かもしれません。
もちろん、マラソンの苦手意識を克服して、マラソンを続けるというのも1つの手ですし、なぜ苦手か?ということに向き合うことにより大きな成長につながあるかもしれません。
ですが、忘れないでいただきたいのは、目標と手段を取り違えて「手段が目標になっていないか?」ということです。私も手段が目標になってしまった経験は何度もしています。
やはり時折、物事を俯瞰してみることが大切になってきます。
なお、前述の「幸せになる」ために一生懸命なクライアントさんは、本来の目的を再認識していただきました。その次に、手段は今一度それがベストなのかをご自分に問いかけていただき、手段の一部を変更するということで折り合いをつけていただき(欠落を補完したいということで、別の手段への移行を望まれなかったため)、手段への嫌な気持ちを軽減されて、また幸せになるために動きだされました。
幸せに向かって動くのはとってもパワフルですね!
皆さんの幸せの扉が開くことを願っています✿
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